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昨日の続きです。今日で一旦この話は打ち切ります。

PERとPSRを使ったスクリーニング例

私のおすすめは以下の基準です。

PER 10倍以下 かつ PSR 1倍以下

PSRは会社四季報や投資情報サイトには通常掲載されていませんが、PER×純利益率=PSRという関係を使えば、PER5倍で利益率5%ならPSRは0.25倍でOK、PER8倍、利益率15%ならPSR1.2倍なのでNGといった具合に判定できます。


例えばPER5倍というのはかなり低いですが、それだけで飛びつくのは危険です。今の利益率が例外的に高いことが原因でPERが押し下げられている可能性があります。PSRを組み合わせることで、異常に高い利益率の銘柄を自動的に避けることができます。

PER10倍、利益率10%、PSR1倍という銘柄Aはボーダーライン上にあり、良くも悪くもないように感じます。

心理学との関係

PERによる銘柄選定に代表されるバリュー投資には、今は割安な株式もいずれ妥当な価格で評価されるはずだという前提があります。私が行っているPSRによる銘柄選定ではいずれ利益率かPER、あるいはその両方が上がるはずだという前提で投資します。


二つに共通するのは、「いずれ」というのがいつのことかわからないことです。


裏を返せば、いつ上がるかわからないからこそ、敬遠され、安値で放置されていると見ることもできます。人は利益を目の前にすると、そこに小さな損失の可能性しかない場合でも、利益の確保を優先してしまいます。逆に損失を目の前にすると、その裏に大きな利益の可能性があっても損失の回避を優先してしまします。(注1)

人間の心理が、いわゆる「岩の心電図」(注2) 状態の株価チャートを作り出すのです。

これは自然の摂理であり、絶対に覆ることはないと確信できたとき、万年割安放置されている株や低い利益率で低空飛行を続けている銘柄にこそ魅力を感じるようになってきます。たまたま発見した銘柄が岩の心電図状態に陥っており、かつPERと PSRが上記の基準にあてはまるのであれば、自信をもって買い進められます。


注1) ピンとこない方は「プロスペクト理論」を調べてみてください。
注2) 岩の心電図については「ピーターリンチの株で勝つ」を是非読んでみてください。

やるなら企業の成長+αを狙え


株式投資は長期的に考えると企業の利益成長からリターンを得るものですが、PSRが低い株を狙うことで、企業の利益成長率以上のリターンを得る権利を得られます。保有期間中のPSRの上昇分が、企業の利益成長によるリターンにプラスされるからです。このリターンの源泉は何かと言うと、PSRを低いまま放置した人間、つまりリスクを過度に嫌った人々の財布です。(この人たちは、いざ株価が上がり始めると慌てて戻ってきて高値掴みをすることで、低迷する株価に耐え続けた投資家にリターンをもたらすことになります)

リスクをとらない人は株式市場を介してリスクをとる人にお金を支払っているようなものです。

長い目で見ればリスクは取ったもの勝ちだと信じており、これからもこの考えを曲げないつもりです。

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